ドラマ初主演について―
連続ドラマ初主演になります。たくさん女優さんがいる中で私を選んでいただいて大変嬉しく思います。
お芝居をはじめて最初のドラマ出演から8年くらい経ち、『20世紀少年』の小泉響子役などやりがいのある役をたくさん経験させていただいてきましたが、やっぱり主役は主役で嬉しいものですね(笑)。
同時にもちろんプレッシャーも感じています。
でも堤監督はすごく頼りになる方ですし、撮影チームが『20世紀少年』と同じ方が多いのでホッとしています。
一話完結でレギュラーは私ひとりなのですが、一話のゲストに、同じ事務所の木村了君や水崎綾女さんが出てくれたこともすごく心強かったです。
第一話を演じてみて―
第一話の脚本はドラマ『勇者ヨシヒコと魔王の城』でもご一緒だった佐藤二朗さんで、「木南のためにいいものを書くから」と言ってくださって、それもすごくありがたかったです。脚本を家で読みながらお腹を抱えて笑いました。発想も個性的だし、登場人物の台詞がおもしろくて。
それを演じる俳優さんがうまいので、つい笑いそうになってしまうのですが、七瀬は笑うようなキャラクターではないので耐えなくてはならなくて……。これから先もおもしろい話が続くので笑わないようにがんばり続けます(笑)。
七瀬について―
原作を読んだ時、人の心を読めるなんて七瀬はすごく不思議な少女だなと思いました。年齢のわりに達観していて、すべてを見通している気がしました。ドラマの七瀬はもう少し人間っぽくて、仕事先の人たちに同情や親しみを抱くこともあります。 七瀬は自分の素性がばれないように、家政婦として勤める家を転々としていますが、不思議なのは自分から能力を使って他人の心を読もうとするんですよね。一、二話をやってみて、ひとつひとつの家族のあり方を正そうとしているのかなという気がしています。テレパスを演じることについて―
毎回、心の中の表現が違うのですが、そのアイデアが想像もしないものばかりで驚きの連続です。裸になったり花が咲いたり……。そして、それぞれの心の声は私が演じています。俳優の皆さんの声の特徴を研究してやっていますが、演じ分けるのは難しいですね。大家族になればなるほど自分の引き出しが足りなくなるので……。
声に特徴のある方が多いので助かっています。
その他のみどころ―
衣裳がすごくかわいいんです。レトロなワンピースで、着ていて楽しいです。
毎回お風呂をのぞかれるシーンがあります。
堤さんは「一話ずつ入浴剤の色を薄くしていく。最終回は透明だ」と仰っていますが、それは無理です!(笑)。
ご覧になる方へメッセージ
泣けるとか笑えるとかカンタンには説明できない、ちょっと変わったドラマです。堤監督の演出によってSF小説である原作とはまたちょっと違ったテイストのドラマになっていると思います。
意外な心の声が明るみになるので、見ていると家族をもつことがちょっとこわくなるかもしれません(笑)。
でも、いろいろな家族がいるのだと思って見て頂けると、おもしろいと思います。お楽しみください。